バツ

2015.11.28放送
キャスト
初野元秀 阿部サダヲ
邑田英策 ムロツヨシ
初野弥生 鈴木砂羽
スタッフ
編成企画 増本淳 野﨑理 大木綾子
原作 原田宗典 『どこにもない短編集』 所収 「×バツ」(角川文庫刊)
脚本 長谷川徹
監督 山崎貴

あらすじ

 銀行員の初野は今日も融資の相談を受ける。今日は追加融資を求める長年の付き合いである小さな町工場。しかし初野は遅かれ早かれ潰れるだろうと思い、融資は出来ないと謝絶の判断。

 一方、家庭に戻ると初野は妻に足蹴にされ、娘にも汚物扱いで拒絶されている。次の日、目が覚め顔を洗うと、自分の額にはバツが大きく書かれている。洗っても洗ってもバツは落ちない。妻に確認するもそんなものは見えないと言われる。なんとかハンカチで顔を隠しつつ、会社にたどり着いた初野は部下にも確認させる。しかし何もついてないと言われる。どうやら他人には全く見えていないようだ。だが日に日に濃くなっていくバツと、自分にしか見えないという事に不安を覚えた初野は病院で精密検査を受ける。しかし特に以上はない。
 そんな中、偶然同じくバツが見える邑田と出会う。見えるという共通点のお陰で意気投合した二人は情報交換をする。邑田は二ヶ月前から見えていたようだ。邑田の父は一昨年、急に額にバツが見えるという事を言いだしたそうだ。新たな情報かと期待する初野。しかし邑田の父はその後すぐに事故によって亡くなってしまったのだ。邑田はもしかしたら亡くなる前兆なのかと予測する。初野はそんなことは無いだろうと言うものの内心怯えていた。
 後日、家でニュースを見ていた初野は有名作家が亡くなったというニュースを目にする。その作家が亡くなる直前の映像では、額にバツがはっきりと見えていた。確信へと変わった初野は急いで邑田へ電話する。しかし、電話に出たのは邑田の妻。邑田を出してくれと頼んだところ、なんと邑田は心臓による突然死で急逝した事を伝えられる。

 葬式に参加した初野は邑田の額からバツが消えている事に気がつく。やはり死の前兆であったことを確信した初野は生命保険の加入を考え始める。そんな中、妻、娘のささやかな優しさに触れた初野は、決まった死を恐れても仕方がない、人間いつかは死ぬんだ、と吹っ切れる。
 それからの初野は人が変わったように温和で優しくなる。以前断った融資を、町工場のため親身になって一緒に解決して融資をする事に。そのせいか部下からも人が変わったようだと言われる。その帰り、妻の誕生日プレゼントを持ち、電車で帰宅する初野。しかしふと気付くと乗客全員の額にバツがある。何か大きな電車事故が起きると予測した初野は電車を降りる。だが、駅のホームにいた客や駅員にもバツが書かれている。急いで駅の外に出るも、ほぼ全ての人間にバツがついている。家族の身を案じた初野は急いで帰宅。しかし妻と娘にも同じくバツが。テレビから流れているニュースでは致死率95%のアバル出血熱の報道。そのキャスターや厚生労働大臣にもバツがついている。
 厚生労働大臣「陽性の人間は隔離しています。国内で流行する事は絶対にありません。安心してください。絶対にありません」
 初野「嘘だ・・・嘘だああっ!!」

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  • 最終更新:2016-09-24 13:03:07

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